ポストで超越するポップの響き
最新のポップ・サウンドを紡ぐドイツのアーティストMechatokがソロ・デビュー・アルバム『Wide Awake』を携えた、本邦初のライブとなるヘッドライナー・ショーの東京公演全詳細が発表。追加に20年代ハイパー以降の"ポスト"におけるコンテンポラリーなポップのエッジを拡張するPeterparker69、1LDK、nano odorine、そして間もなく待望のアルバムをリリースするTasho Ishiがラインナップ。
レビュー:Mechatok - Wide Awake [Young / Beatink 2025]
https://www.ele-king.net/review/album/011899/
インタビュー:Mechatok
虚構の輝きと平凡な日常のコントラスト@AVYSS
https://avyss-magazine.com/2025/10/02/64855
パラレルワールドのポップ・ミュージック@Rolling Stone Japan
https://rollingstonejapan.com/articles/detail/43560
2010年代の電子音楽シーンにおいて実験音楽とポップ・ミュージック、メインストリームとアンダーグランドが逆説的に交わる真新しい領域を創出したコンテンポラリーな"トランス"のムーヴメントへと導いた先鋭Lorenzo SenniのPresto!?、DinamarcaのStaycore、Why BeとJanusのYegorka、時のレーベルYEAR0001、からのリリース等を経てBladee、Ecco2k、Thaiboy DigitalといったDrain Gangの面々をはじめYoung Lean、Charli XCX、Oklou、そして日本ではTohjiやf5ve等、コラボレーション含む名だたるアイコン的新世代のアーティストのサウンドを手がけ、クラブ、インディ、ラップ、電子音楽をクロスしながら2020年代を代表するプロデューサーの一人へと躍進するMechatokが満を持してのYoung (旧Young Turks)からリリースしたソロ・デビュー・アルバム『Wide Awake』を完全フィーチャーした本邦初のライブを披露するヘッドライナー・ショー東京公演が開催。
微細にエモーションをくすぐるトランス的ユーフォリアとノスタルジア、Y2Kのポップ・カルチャーを代表するクラブとインディのクロスオーバーでもあったファッション的外交性の高いエレクトロ文脈におけるハウス、00年代の内省を物語るベットルーム・ミュージックの一代潮流エクトロニカとの複合と新釈的な音像、現代の過剰性への反動からミニマル的な洗練によって内向するポスト・ハイパーポップの領域とその拡張としても称賛すべき、2010年代の電子音楽のアンビバレントなトランスの潮流を継承し、Y2Kのクラブ・サウンド入り混じる20年代ネオな超越的センスによって更新されたコンテンポラリーな最新のポップ・サウンドの金字塔的作品『Wide Awake』が東京はWWW Xにて覚醒する。
追加に東京のローカル・シーンからコンテンポラリーなポップのエッジを拡張する2組のデュオJeterとY ohtrixpointneverによるPeterparker69、ファッションへも切り込むetherのYiqingとseedlink.plusのYoongによる1LDK、古典との超越で新たな融合を見せるnano odorine、そしてPresto!?から2019年にアルバム・デビュー、7年の時を経て間もなく待望の2作目となる最新アルバムをリリースする電子音楽家Tasho Ishiがラインナップ。シックなミニマル性、アナログ的デジタルな有機性、アコースティックな郷愁性といったY2K電子音楽の意匠も纏い、20年代ハイパー以降の"ポスト"における洗練の領域をクロスしながら現代的なポップ・センスを緩やかに紡ぐ面々が集結する。
また、これまでにBloodz Boi、Tujiko Noriko、Jan Jelinek、Matthew Herbert等を招聘し、Y2K電子レジェンドも交えた20年代以降の超越的な内向性を示唆する、melting bot主宰のリスニング・ライブ指向の電子音楽イベント・シリーズPEROSONAL CLUβにて開催。今回はMechatokをテーマに洗練を方向性としたポスト期において超越するポップの響きを体現する。
PERSONAL CLUβ
2021年パンデミック真っ只中、その抑圧によって狂躁する過剰なクラブやレイヴへの反動から生まれ、よりパーソナルな空間への没頭を試みるべく始動したmelting botによるリスニング・ライブ指向の電子音楽イベント・シリーズ。ダンスから空間へと向かう20年代アンビエントのモードやサウンドスケープを表現すべくE.O.Uとのシークレットの野外集会開催を皮切りに、インターネット由来のクラウド・ラップからオーガニック指向のオブスキュア・ミュージック、00年代ベットルーム・ミュージックの一代潮流でもあるエレクトロニカをキーワードとしたY2K期における電子音楽のレジェンド達を交え、ライブとしての電子音楽へとフォーカスしながら独自のキュレーションを見せている。
PERSONAL CLUβ -E.O.U -E21 secret gathering-
PERSONAL CLUβ -E.O.U -estream release party-
PERSONAL CLUβ -Bloodz Boi-
PERSONAL CLUβ -Tujiko Noriko & Joji Koyama-
PERSONAL CLUβ -CS + Kreme-
PERSONAL CLUβ -Salamanda & LAUSBUB-
PERSONAL CLUβ -Masayoshi Fujita & Jan Jelinek-
PERSONAL CLUβ -Herbert & Momoko-
PERSONAL CLUβ -Mechatok-
curated by melting bot
Mechatok [DE]
電子音楽に詳しい者ならメカトックことエミル・ティムール・トクデミルの名を知っているだろう。世界ツアーを行い、過去10年間で最も先進的なアーティストDrain Gang (Bladee、Ecco2k、Whitearmor、Thaiboy Digital)からCharli XCXやLorenzo Senniまでとの一連のレコードやコラボレーションを発表することで名を馳せた。その作品はしばしば繊細な表現で、アンダーグラウンドや隣接するメインストリームシーンで広がり、実験的なポップやクラブミュージックの方向性を緩やかに形作ってきた。
トクデミルはメカトックを一種のフィクショナル化実験と位置づける----新たな自己の側面を探求し、創作プロセスに開放性と自由をもたらすアバターだ。彼はダフト・パンクやゴリラズをインスピレーション源として挙げる。芸術プロジェクトそのものを芸術作品へと昇華させた不朽の存在たちである。
メカトックとしてのサウンドを長年磨き上げたトクデミルは、今やカラフルなデビューソロアルバム『Wide Awake』を発表する段階に到達した。この作品は彼自身の旅路を結晶化させ、メカトックを傑出したコラボレーターとしてだけでなく、自らのビジョンを完全に掌握した紛れもないソロアーティストとして確立する。メカトックというペルソナを通じて、彼は逆説的により親密でありながら、より時代を超越した表現形式に到達している。
『Wide Awake』の全編を貫くのは、遊び心がありながらも深く直感的な音響パレットと、俳句のような核心的な歌詞テーマだ。このアルバムは、アルゴリズムによる均質化が進む現代において、真正性の可能性と自己表現の在り方について問いを投げかける。メカトックはユートピア的な解決策を提示せず、奇妙な曖昧さと共存することを選び、その創造的な可能性を掘り起こす。
Bladee、Ecco2k、Isabella Lovestory、Tohji、f5ve等をフィーチャーした『Wide Awake』は、トクデミルの精密なビジョンを通して濾過されつつ、広範な感情とスタイルのスペクトルを横断する。その結果、緻密に構築されたエレクトロニック・ポップの傑作として輝きを放つ----中毒性のある個人的なマントラ、儚さと永続性を同時に感じさせる断片の集大成である。
https://www.instagram.com/mechatok


