あらゆる"ポスト"がひしめく2010年代の土壌から生まれたブリストル&IDM経由のハイブリッド・テクノの新鋭、フランスのDJ/プロデューサーSimo Cellが初来日。世界中から伝わる多様な電子音楽を多面的に再構築し続け、2019年1月で2周年を迎えた東京拠点のパーティー『解体新書』と、2018年に大阪にて始動した兄弟的パーティー『四海文書』が盤石の体制で迎える初来日ツアーを敢行する。
新旧問わず、世界各地から多種多様な電子音楽が次々に日本へ伝わり、定義と再評価が循環する2010年代。より折衷的であることが一種のスタイルとして世界を席巻する最中で、その象徴としてフランス発UK・ブリストル経由で登場したプロデューサー/DJこそが、Simo Cellである。2015年にブリストル拠点〈Livity Sound〉のサブレーベル〈Dnuos Ytivil〉からのデビュー作『Cellar Door / Piste Jaune』でシーンに登場するやいなや、UK産テクノの進化の系譜を継ぐアーティストとして高い評価を受け、翌年には〈Livity Sound〉からフロアキラー『Gliding EP』を発表し、鮮烈な印象を残した。同2016年にUKの〈Wisdom Teeth〉よりリリースしたトラック"Escape The Fate"は、公式リリース前の段階でBen UFOが『Resident Advisor』のポッドキャストでプレイしたことも拍車をかけた。2017年にはSimo Cellの拠点地パリの重要レーベル〈BFDM (Brothers From Different Moters)〉に仲間入りを果たし、その後の作風の幅もレフトフィールドなベース&テクノから、ダウンテンポやIDM、エレクトロ、トライバル、ダンスホールにまで一挙に拡張させる。そして2018年には、ブリストルの新たな逸材Batuが主宰する〈Timedance〉の初LP作品であるコンピレーション『Patina Echoes』に"テクノ・ミーツ・ダンスホール"なトラックで参加。さらにはそのBatuとも各国主要クラブでB2Bセットを披露など、破竹の勢いで活躍を見せている。実に10年を超えるDJキャリアを持つSimo Cellは、流動的に数多のジャンルを交差させながら、予測不能かつ独創的なムードでフロアを圧倒するDJスタイルを得意とし、これは彼の躍進を支える重要なポイントでもある。何と言っても、彼のSoundCloudで公開されている『Berlin Atonal 2017』での6時間弱に及ぶロングセットは、現時点の彼のキャリアにおけるハイライトであり、彼のアーティスト性を最も良く映し出した決定版的ミックスである。
2月22日(金)に東京・渋谷WWWβで開催となるRomy MatsとVJ Camelが主催する『解体新書』では、国内ゲストとして、アヴァンギャルドかつレフトフィールドな電子音楽で卓越したグルーヴを紡ぐAKIRAM ENが登場し、日仏両国における生粋のセレクターが邂逅を果たす。2月23日(土)に大阪CIRCUS Osakaにて開催される、Albino SoundとDJ No Guaranteeが主導する『四海文書』では、重厚なベースを軸に、UKからUS、テクノもしくはハウスのマナーを使い分ける縦横無尽なDJを特徴とするOoshima Shigeruがローカルゲストとして登場し、白熱の一夜を繰り広げる。
【OSAKA】
四海文書 feat. Simo Cell
2019/02/23 sat at CIRCUS Osaka
OPEN /START 22:00
ADV ¥2,000 / DOOR ¥2,500
Simo Cell [Livity Sound | BFDM | Timedance / France]
Ooshima Shigeru [2x4]
Albino Sound - Live
DJ No Guarantee [CYK]
Romy Mats [解体新書 | N.O.S.]
VJ: Camel [解体新書]
PA: Yori
Simo Cell [Livity Sound | BFDM | Timedance / France]
Simo Cellはフランス・ナント出身のプロデューサー/DJ。繁栄を見せているフランスのシーンのにおいてのSimo Cellの特異性は、数多のジャンルの交差点から生まれている。DJとして、そしてプロデューサーとして、彼はUKのサウンドと共に折衷主義で実験的なアプローチを織り交ぜている。現在はパリを拠点とするSimo Cellは、〈Livity Sound〉、〈Timedance〉、〈Wisdom Teeth〉などのUKのレーベルに所属しながらフランスのシーンにも深く関わり、現地では誰もが知る〈BFDM (Brothers From Different Moters)〉のクルーと協力し、Bambounou、Low Jack、The Pilotwingsといったアーティストともコラボレーションをしている。10年以上のDJキャリアを持ち、いくつかのコレクティヴに所属しているSimo Cellはあるひとつのシーンや特定のスタイルには限定されない幅広さを持っている。彼の独創的で順応的な選曲レパートリーは、予測不能でかつ流動的なセットを構築する。
https://soundcloud.com/simocell
AKIRAM EN [forestlimit]
DJ/選曲家/パーティオーガナイザー。 90年代中盤よりDJとして活動開始。レフトフィールドテクノやアヴァンギャルドなどをフロアマナーに従ってミックスしていくエッジーなダンスセットから、オブスキュアサウンドに着想を得たディープなリスニングセットまで、聴覚と身体感覚を揺さぶるプレイは、ダンスフロアを常に意識しつつ、音楽を深く知覚させる体験を導いていく。2018年春、"BLACK SMOKER RECORDS"より自身初となるミックスCD「Mekano 1974-92」をリリース。不況と言われるミックスCD市場でカルトヒットを飛ばす。 世界中のディガーやドープなパーティヘッズからの信頼は深く、ruralやFuture Terror、MNML SSGS等の日本を代表する野外フェス、テクノパーティに出演。近年は地方都市や海外まで活動領域を広げ、東京をベースにインディペンデントで先鋭的な現場を日夜飛び回っている。幡ヶ谷forestlimitにてディガー集団で構成されるディープリスニング・パーティ、ideala (毎週木曜日) を主宰。世界でも稀有なパーティとしてシーン化している。また日本国内屈指のディガー/DJ陣に留まらず、来日したアーティストを招聘し、不定期で様々なパーティをオーガナイズ/企画している。 八王子SHeLTeRにて毎月第2金曜開催のパーティ、SCI-FIのレジテントDJを務める。
https://soundcloud.com/akiram-en
Romy Mats [解体新書 | N.O.S.]
1994年、東京生まれ。世界中のアンダーグラウンドから日本へと伝わるダンスミュージック/電子音楽を独自の視点で紹介するパーティー『解体新書』を主宰。2018年には東京のレーベル兼レイヴプラットフォーム〈N.O.S.〉の一員としても活動をしている。 本名名義のHiromi Matsubara(松原裕海)でフリーランスのライター/エディターとして活動し、2014年からは、国内では老舗のエレクトロニックミュージックメディア『HigherFrequency』で編集長を務めている。ライターやジャーナリストとしてダンスミュージックに接している経験をDJとしてのトラックセレクトにも活かし、伝統と革新、都市と楽園、調和と混沌などをテーマに、幅広い視野で文脈を超えたミックスに臨んでいる。
https://soundcloud.com/hi-romy-mats-bara
Inqapool [解体新書]
1996年大阪生まれ。テクノ、エクスペリメンタル、アンビエントなどを独自の世界観でミックスするスタイルで徐々に活躍の場を広げている。
https://soundcloud.com/inqapool