日本語ロックの先駆者として、その後の音楽シーン・
はちみつぱい
1970年に、あがた森魚と出会って本格的に音楽活動を始めた鈴木慶一が、あがたのサポートをするためのバンドを作り、やがて1971年頃から蜂蜜ぱいと名乗り独立したバンドとして活動をスタート。渋谷百軒店のライブハウスであるBYGへの出演を活動の中心に、岡林信康やあがた森魚、西岡恭蔵などのアルバムのレコーディングに参加した。1972年春頃、表記を"はちみつぱい"に改めた。 1973年11月、キング・ベルウッドよりファーストアルバム『センチメンタル通り』を発売。続いて1974年5月にはシングル『君と旅行鞄(トランク)』を発売するも、1974年11月20日、山野ホールでのコンサートを最後に解散。 2015年12月、鈴木慶一音楽活動45周年公演に出演するために、メンバーが集結。はちみつぱい名義で、27年ぶりにライヴを行なった。この邂逅をきっかけに、結成45周年の今年、ビルボード大阪、東京でライヴを行ない、盟友・あがた森魚も参加した。
Member:
岡田徹(Keyboard)
橿渕太久磨(Drums)
駒沢裕城(Guitar)
鈴木慶一(Voca,Guitar)
武川雅寛(Violin,tp)
夏秋文尚(Drums)
本多信介(Guitar)
渡辺勝(Guitar,Keyboard)
和田博巳 (Bass)
※50音順
ジム・オルークと命拾い
1969 年シカゴ生まれ。Derek Baileyの音楽と出会い、13才のジム少年はロンドンにBaileyを訪ねる。ギターの即興演奏に開眼し実験的要素の強い作品を発表、John Faheyの作品をプロデュースする一方でGastr Del SolやLoose Furなど地元シカゴのバンドやプロジェクトに参加、「シカゴ音響系」と呼ばれるカテゴリーを確立する。一方で、小杉武久と共に Merce Cunningham舞踏団の音楽を担当、Tony Conrad、Arnold Dreyblatt、Christian Wolffなどの作曲家との仕事で現代音楽とポストロックの橋渡しをする。1998年超現代的アメリカーナの系譜から『Bad Timing』、1999年、フォークやミニマル音楽などをミックスしたソロ・アルバム『Eureka』を発表、大きく注目される。1999年から2005年にかけてSonic Youthのメンバー、音楽監督として活動し、広範な支持を得る。2004年には、Wilcoの『A Ghost Is Born』のプロデューサーとしてグラミー賞を受賞、現代アメリカ音楽シーンを代表するクリエーターとして高く評価され、ヨーロッパでも数々のアーティストをプロデュースする。また、日本文化への造詣が深く、近年は東京に活動拠点を置く。日本でのプロデュース・ワークとしては、くるり、カヒミ・カリィ、石橋英子など多数。坂田明、大友良英、山本精一、ボアダムスなどとの共同作業や、武満徹作品『コロナ東京リアリゼーション』(2006)など現代音楽に至る多彩な作品をリリースしている。映像作家とのコラボレーションとしてWerner Herzog、Olivier Assayas、青山真治、若松考二などの監督作品のサウンドトラックを担当。ジム自身も映画監督として活動しており、彼の作品は、ホイットニー・ビエンナーレ、ロッテルダム映画祭で「重要作品」として上映されている。ソロアルバム『The Visitor』(2009)は『Bad Timing』の現代版と言える密室的ワンマン・アルバムの極致と言える。新しい「知」の探求者としてオルタナティヴ、ポストロック、エクスペリメンタル・ポップ、映画音楽、フリー・ミュージック、ジャズ、アメリカーナ、現代音楽など様々なジャンルの極北を切り開く越境的活動を行ない「現代東京カルチャー」の先導者となりつつある。2015年に13年半ぶりとなるヴォーカル・アルバム『Simple Songs』をリリース。海外の多くのメディアでベストアルバムに選出されている。
Member:
ジム・オルーク
石橋英子
須藤俊明
山本達久
波多野敦子
ジョー・タリア