ぺぺ・カリフォルニアが送る、晩夏の東京から夢想の楽園へと3年ぶりに帰還するバレアリックな宴
1999年にレーベル〈Hot-Cha Records〉より、その多幸感溢れるダンス・サウンドでデビューした3ピース・バンド、ぺぺ・カリフォルニア。奇しくも2000年代中頃に訪れたニュー・ディスコの熱波が運んできたいわゆるバリアリックのリヴァイヴァルを予期したような、そして共振するかのようなサウンドでダンスフロアを、バンドの躍動感溢れるグルーヴとともに楽園へと導いてきた。そして2022年、ファーストCD「Telesco」からリカットされる7インチ「Shanghai / Azteca」のリリースとともに、2019年以来4年ぶりに最高のゲスト陣とともに、〈ぺぺ祭り〉として渋谷WWWを新たな楽園へと変える。ライヴには新たな盛り上がりを見せつつあるラヴァーズ・ロック・レゲエからはasuka ando、なんびともそのチューブから発せられるムンムンの色気にノックアウトなシンガー、鶴岡龍、そしてここではないどこかにいまここで連れて行ってくれるサウンドを奏でるVIDEOTAPEMUSIC(solo set)がライヴで登場。もちろんぺぺ・カリフォルニアもライヴにて登場──バンド20年目の名コラボ『TAKE ME DOWN』を作りあげた、シンガーの武田カオリ(TICA)をゲストに迎える。またDJはさきごろ初のソロ名義となったアルバム『A View』をリリースしたCOMPUMAが登場。縦横無尽な選曲でそれぞれの楽園へと水先案内。東京のうだるような晩夏の熱帯夜に、スピーカーからひとふき、夢想の楽園へと惑わし誘う心地よい熱風が──2022年、最高の楽園体験はこの宴のサウンドが運んでくるはずだ。(河村祐介)
Flyer Artwork by MAKI GARCIA
▼Pepe California
KB、Mitcho、Toshiの3人による、東京代表多幸感ダンスバンド。2000年にリリースされた『Llama』 をきっかけに一挙に人気沸騰。
2002年のアルバム『The Nice Nice』以降はライヴ活動を精力的に行う一方で、その後の2枚の12インチ、アルバム『Yes I do』は幅広いDJから熱烈な支持を獲得。
2010年、4年の沈黙を破って『White Flag』をリリース。
キリンビバレッジ「世界のキッチンから」の TVCMで楽曲が使用されるなど、クラブ、野外フェスからお茶の間までをも虜にするそのサウンドは、形容するなら「夢のような音」。
https://pepecalifornia.com/
▼asuka ando
メロウすぎるにもほどがある© Lovers Rock Reggae Singer。
これまでのリリースはオリジナル・ソロ・アルバム2枚、『mellowmoood』(2015年)『あまいひとくち』(2018年)の他、さまざまなアーティストからラヴ・コールを受けコラボ&客演の7インチなどなど。
2022年は主宰レーベル「Gardenia Garden」が10周年を迎え、金子巧 (Cro-magnon)によるRhodes Pianoをfeat.した自身初となる12インチシングル「好吃E.P.」のリリースを皮切りに約2年ぶりにライブやツアーを再開。そろそろ3rdアルバムも完成の見込み。
今回は森俊也(ECHO UNITED)をDr.に迎えたスペシャル編成でのdub u setとなる。
dub u set are...
Gt. 松本'ARI'龍一 (R.I.)
B. MAH (GREEN MASSIVE)
Dr. 森俊也 (ECHO UNITED)
Key. Hatayoung (FRISCO)
Dubmix Jagabe (R.I.)
IG: https://www.instagram.com/mellowmoood/
▼鶴岡龍
メロウな手口のシンセ歌手(Talkbox player)
ムードにこだわる音楽家/レイドバック研究家/DJ
LUVRAW/MAGNETIC LUV/TERROR-P/IMAGE CLUV/PPU/XTESLA/横浜
▼VIDEOTAPEMUSIC
ミュージシャンであり、映像ディレクター。
地方都市のリサイクルショップや閉店したレンタルビデオショップなどで収集したVHS、実家の片隅に忘れられたホームビデオなど、古今東西の様々なビデオテープをサンプリングして映像と音楽を同時に制作。映像と音を駆使しながら、時に熱く、時にメロウに、唯一無二のムードを持つエキゾチックなダンスミュージックを作り出している。
近年では日本国内の様々な土地を題材にしたフィールドワークを行いながらの楽曲制作や、シンガポールや台湾や韓国やフィリピンなど国外のアーティストとのコラボレーションも多く行なっている。
VHSの映像とピアニカを使ってライブをするほか、MV制作、VJ、DJなど活動は多岐にわたる。
映像ディレクターとしてはこれまでにcero、CRAZY KEN BAND、折坂悠太、坂本慎太郎などの映像も手がけてきた。
カクバリズムから2ndアルバム『世界各国の夜』(2015)、3rdアルバム『ON THE AIR』(2017)、多数のゲストボーカルを迎えて制作した初の歌モノアルバム『The Secret Life Of VIDEOTAPEMUSIC』(2019)などををリリース。
その他にも、国内外のレーベルからリリースされた作品多数。
▼COMPUMA
ADS(アステロイド・デザート・ソングス)、スマーフ男組での活動を経て、DJとしては国内外の数多くのアーチストDJ達との共演やサポートを経ながら、日本全国の個性溢れる様々な場所で日々フレッシュでユニークなジャンルを横断したイマジナリーな音楽世界を探求している。自身のプロジェクトSOMETHING ABOUTよりMIXCDの新たな提案を試みたサウンドスケープ・ミックス「SOMETHING IN THE AIR」シリーズ、悪魔の沼での活動などDJミックスを中心にオリジナル楽曲、リミックスなど意欲作も多数。Berlin Atonal 2017、Meakusma Festival 2018への出演、ヨーロッパ・ラジオ局へのDJミックス提供など国内外でも精力的に活動の幅を広げている。一方で、長年にわたるレコードCDバイヤーとして培った経験から、BGM選曲を中心に、アート・ファッション、音と音楽にまつわる様々な空間で幅広く活動している。2022年6月にアルバム、COMPUMA「A View」をリリースした。
https://compuma.blogspot.com
https://soundcloud.com/compuma
▼Naoya Tokunou / 得能直也
1979年北海道網走市生まれ。 1999年に世田谷ハートビートレコーディングスタジオでエンジニアとしてのキャリアをスタート。アナログ・サウンドをこよなく愛するヴァイナル・リスナーでもあり、ダンスミュージックの作品や現場の日々進化する低音の現代的な音響に精通。バンドサウンドにおいても、一音一音、そこに込められた意図や意味を含め、最良の状態でキャッチする技術とセンスを日々探求している。
2009年にフリーランスとなり、現在は京都を拠点に、作品、現場を横断しながら、レコーディングミキシングエンジニア、ライブPA、マスタリングと、柔軟かつ多角的にアーティストと関わることが多い。
https://naoyatokunou.com/
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▽Pepe Californiaリリース情報
Pepe California 『Shanghai / Azteca』
ペペ・カリフォルニアのごく初期音源のアナログ再発盤。リマスタリングされ鮮やかに蘇る。オリジナルのデモカセットをアレンジしたデザインも、かつての東京から思い描いたバレアリック調でクールな装い。
フォーマット:7インチ
収録曲:
A面:Shanghai ( Like A Sky-Like)
B面:Azteca
発売日:2022/8/31(水)
予約開始:2022/7/15(金)18:00~
販売価格 : 1800円税込
ご予約 → http://hebuys.shop/goods_detail.php?goods_number=MMDS22005EP
今や国産バレアリックの第一人者といった趣のアーティスト、ペペ・カリフォルニアだが、彼らのごく初期のデモテープの1本が、Hot-Cha Recordsに渡って、それがファーストCDになったという事実はあまり知られていない。そのファーストCD「Telesco」とは、デモカセットに入っていた曲に数曲を加えた編集盤とも言えるダイアモンドの原石のようなもの。この頃(1999年)の日本では、今のようなハウスを軸としたダンスカルチャーと、バンドアンサンブルのミクスチャーはまだまだ未熟で、だからこそ彼らの登場は、20年後の日本の音楽史につながる予感に満ちたものであった。今回、その「Telesco」からリカットされる7インチヴァイナルの二曲は、共に件のデモカセットに収録されていたもの。中村宗一郎の手によるリマスタリングにより、新しい生命を吹き込まれ、改めて店頭に並ばれる。そしてターンテーブルに乗せたレコードに針を落とした瞬間に知るだろう、ペペ・カリフォルニアは20年前から、究極の極楽ミュージックを鳴らしていたのだと。思い起こせば1999年世紀末、イビザはすでに東京にあったのだ。なお、『Shanghai』は「Telesco」収録『Like A Sky-Like』と同曲となり、デモカセット当時のタイトルとなる。
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