録音物の深淵を覗く、音の波の稜線を歩く 音を記録し、複製し、繰り返し聴くことを可能にした録音・再生技術は、音楽のつくり方から聴き方、人の意識まであらゆるものに変化をもたらしました。録音物、それを聴取する行為の周辺に広がる文化を紹介する「Audio Base Camp」は、山口情報芸術センター[YCAM]にて2022年から2024年にかけて開催され、その第4弾を渋谷WWWで開催します。 アーティストでサウンドエンジニアの大城真と、DJの1729を監修者に迎え、レコーディング技術の進化から派生した、文化の広がりを録音物そのものを通じて辿り、人間の基本的な行為である「聞く/聴く」を真摯に捉え直す、1日限りの濃密なプログラムを展開します。プログラムは、録音技術を軸に様々な視点から作家やエンジニアの制作論を紹介するレクチャープログラムと、経験豊富な選曲家たちが聴取体験を重視し、"音楽"として音盤化されているものから無名の"音"までをプレイするリスニングセットから構成されます。いずれもWWWの音響システムやかつてシアターであった空間的特性を活かし、普段とは異なる意識で聴覚を開いてゆくような、特別なリスニング体験をお楽しみください。 また並行して、ラウンジではpianola records主催のレコードショップ/レーベルフェアも開催、レコードのダイレクトカッティングの実演も行います。
現在は多くの音情報に囲まれた生活環境で、音楽や動画もそれがデジタル的に合成されたものであっても、原点はマイクロフォンを使った録音を起源としています。ところが、その完成されたはずの録音について学ぶほどに、実際にその場で聞く音と録音物の間に大きな隔たりがあることに気付かされます。そこで私は聴いたままの録音が可能なマイクロフォンを作ることにしました。隔たりを解消しようと進化する映画分野と、隔たりのままに進化し続ける音楽分野についてのお話です。
正直、美術館で音質的な意味で良い音を鳴らすには、主催者に余程の理解と資金があるか、集客力のある作家の作品に限られるのではないかと、サウンドエンジニアのアシスタントをしていた時に気づいてしまった。これまで呪われたように音に人生をかけている人たちをたくさん見てきた(このイベントであなたはそれを目撃する)。その人たちの努力を知りながら、美術館で良い音で展示したいな〜など、恐ろしくて言えたものではございません。それに美術館だってそんなに求められても困るだろう。そこで資金力も集客力もない私は、作家として、音を鳴らすという行為から、聞くという行為に少しずつ視点(聴点)を変えていくことになった。それでもできる範囲で"良い"音を諦めることはないのですが。
「そましきば」とは、かつて農耕に従事した牛馬の埋葬地の名称である。三浦半島にはその面影を遺す場所が2箇所ある。私はその周囲を巡ってフィールド録音を行い、2枚組のアルバムを制作した。10年前にリリースしたそのアルバムを、この度リイシューすることにした。過去の音を録音することは不可能だが、現在その場所に響く音には過去が宿っているのではないか。今回はそのアルバムを中心に、私のフィールド・ワークについて話したい。

音楽家、音楽プロデューサーとして1970年代から活動。AFTER DINNERや少年ナイフ、JON & UTSUNOMIA「()」、トクサノカンダカラ(art bears 「the art box」)など、各プロジェクト毎に独自の音楽理論を展開、音楽表現に直結した音響システムを開発・導入する。
その独創的な芸術性とクオリティの高いテクノロジーの融合は国内外で高い評価を獲得し、音響の鬼才と称され周知にいたる。最終音楽を目指す。
現在はその一環として、新しい理論によるマイクロフォン「BAROm1」の開発・製造・普及に努めている。

1993年愛知県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。サウンドインスタレーションや実験的なシアターピースを中心に、音が持つ情報伝達の可能性と不可能性を探る。近年は、人・もの・場所のが持つ記憶と記録について、国内外でリサーチベースのプロジェクトに取り組む。これまでの展示にBarbican Centre(ロンドン)、森美術館(東京)、金沢21世紀美術館、ロームシアター京都、NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]など。2026年度国際交流基金アジア芸術文化フェローシップ。文芸誌「新潮」にてリレーコラム連載中。

1964年神奈川県生まれ 東京藝術大学美術学部美術研究科大学院修了
空間と意識の関わりを主題とするフィールド・レコーディング作品やインスタレーションや映像作品の制作を手掛ける
主な展覧会:
横浜トリエンナーレ2008 、"Soundings: A. Contemporary Score" *(ニューヨーク近代美術館 2012年)、"Trans/Real" (αMギャラリー 2016年 東京)、〈風景と声〉(外 2021年 京都)、〈二人でひとつの景色〉(Sprout Curation 東京) 恵比寿映像祭 "Docs" (2024年)、 (2025年 東京) 等 Luke Fowlerとの共作
主な音源作品(CD/レコード等):
Extract from Field Recording Archive(Erstwhile Records)、そましきば(edition.t.)、Landscape and Voice (Black Truffe) 偽夏(Sprout Curation 東京) 等

大阪の中古レコード店''raregroove"での勤務を経て、同じく大阪にある"newtone records"に入店し、現在に至るまでレコードバイヤーを務めている。関西を拠点にDJ活動を開始。現在は東京に拠点を移し活動。バイヤー、DJ共にオールジャンルを扱っている。ブリストルのレーベル〈do you have peace?〉よりミックステープをリリース。

DJ、選曲家、パーティーオーガナイザー 90年代中盤よりDJとして活動開始。
レフトフィールドテクノやアヴァンギャルドなどをフロアマナーに従ってミックスしていくエッジーなダンスセットから、オブスキュアサウンドに着想を得たディープなリスニングセットまで、聴覚と身体感覚を揺さぶるプレイは、ダンスフロアを常に意識しつつ、音楽を深く知覚させる体験へ導いていく。
2018年春、BLACK SMOKER RECORDSより自身初となるMIX CD『Mekano 1974-92』をリリース。
世界中のディガーやドープなパーティーヘッズからの信頼は深く、『rural 』、『Future Terror』、『MNML SSG』と言った、日本を代表する野外フェス、テクノパーティーに出演。
近年は、地方都市や海外まで活動領域を広げ、東京をベースにインディペンデントで先鋭的な現場を日夜飛び回っている。
八王子SHeLTeR《SCI-FI》(毎月第二金曜日)にてレジデントDJを務める他、 幡ヶ谷forestlimitにてディガー集団で構成されるDeep Listening Lab《ideala》(毎週木曜日)を主宰。
世界でも稀有な"ディープリスニングパーティー"としてシーン化している。
また、日本国内屈指のディガー・DJ陣に留まらず、来日したアーティストを招聘し、不定期で様々なパーティーをオーガナイズ、企画している。

90年代初頭にターンテーブルやテープを駆使した独自の即興パフォーマンスを始める。後にクリスチャン・マークレイと実験音楽トリオを結成、00年代初頭まで数々の海外遠征やパフォーマンス・イベントを共にする。他にもペーター・コワルド、シェリー・ハーシュ、マリーナ・ローゼンフェルド、ティム・バーンズ、オッキュン・リー、DJオリーヴなどの演奏家たちと活動を共にした。13年間に渡りNYの老舗中古レコード店で勤務し、埋没した歴史的音源の発掘や再評価の運動にも貢献。自主企画レーベル「PHONOMENA」ではジョン・アップルトンの未発表音源などをリリース。現在は京都に拠点を移し、パフォーマンス・アーチスト、芸術家、エンジニアーの集合体「ANTIBODIES Collective」を主宰。演出や音響に関わる独自の方法論の探求を続けながら、日本各地でコラボレーションによる総合的な創作と、その社会的な役割と可能性を提示することに従事する。16年には中古アナログ専門店「ヒト族レコード」を開店し、世界中から訪れる音楽マニア達が情報や冗談を交わし合う場を提供。即興演奏家やDJとしても活動している。

松永耕一、ADS(アステロイド・デザート・ソングス)、スマーフ男組での活動を経て、DJとしては国内外の数多くのアーチストDJ達との共演やサポートを経ながら、日本全国の個性溢れる様々な場所で日々フレッシュでユニークなジャンルを横断したイマジナリーな音楽世界を探求している。自身のプロジェクトSOMETHING ABOUTよりMIXCDの新たな提案を試みたミックス「SOMETHING IN THE AIR」シリーズをはじめ、コレクティヴ「悪魔の沼」での活動でのDJや、楽曲制作、リミックスなど意欲的に活動。Berlin Atonal 2017、Meakusma Festival 2018、悪魔の沼としてMeakusma Festival 2026への出演、世界各地のラジオ局へのDJミックス提供など国外での活動の場も広げる。一方で、長年にわたるレコードCDバイヤーとして培った経験から、コンピレーションCD 「Soup Stock Tokyoの音楽」、「TOKYO ART BOOK FAIR」での選曲等、アート・ファッション、衣食住、音と音楽にまつわる様々な空間で幅広く活動している。Newtone Records、El Sur Records所属。

リスニングを主に、心にふれた、染みた、震えた音楽をみなさまにお届けしています。
ミックス作品に『Miscanthus Sinensis Meadows』(2016)、『Le Perrie vs Techno』(2018)など。 近年はNTS RadioやInternet Public Radioの番組に提供したミックスなどがmixcloud にアーカイブあり。soundcloudには2013年Vincent Radioで行った出世作といわれるミックスのアーカイブなどあります。音楽なしでは生きていけない。

2023年より関東を拠点にDJ/オーガナイザーとして活動開始。クラブから野外、器楽ホールに至るまで、場所の文脈を拡張する企画を展開している。クラシックや西洋音楽のバックグラウンドを持ち、ミニマル・ミュージック、前衛音楽、環境音楽の音響思想を経由。エレクトロやトライバルを取り込みながら、空間と身体を結ぶDJ行為を模索し続ける。2025年末にはWWWβのカウントダウンを担当。2026年8月にはFORESTLIMITにて24時間ダンスパーティーを完走。

1729 = 7 × 13 × 19
1729とは、SFやハッカー文化の文脈では「一見すると、特に意味のない数」、二つの立方の和で表す方法が二通りある数のなかでは一番小さい数、2番目のタクシー数、3番目のカーマイケル数、261番目の楔数、362番目のハーシャッド数。
録音物を掛け合わせた無数のアレンジメントの実践。一つともう一つを巻き込んでいく、垂直的方向、横断的運動。
近年は山口情報芸術センター(YCAM)の展示や九州大学音響特殊棟での制作、Unsound festival、中川裕貴主催のコンサート"弭"、空間現代×吉増剛造の"背'、"小杉武久の2022"への参加など。
「聴く」ことの根源的な領域に接続するような表現を目指しています。

友人と音楽を聴いた時間やパーティで共有される様々な体験に影響を受け続け探検中。
毎月第二木曜日に八王子SHeLTeRにて"Acoustic"、第一水曜日に渋谷Tangleにて"HILIGHT"を主催。

主に実験音楽を中心にセレクトした、ウェブ限定の音盤店として2006年にスタート。2012年に同コンセプトのレーベルを設立、現在まで40タイトルを出版。現在は国内作品のアーカイブ企画等を中心に進行中。

大城真が主宰するレーベル。少し変わったポップから、電子音楽、即興音楽、サウンドインスタレーション、フィールドレコーディングまで、ピンと来た音源を出しています。ミックステープ・シリーズも最近始めました。

ポータブルカッティングマシンによるレコード制作を行う「nullrecords」。音源データからの制作や、その場で音を刻むダイレクトカット、好きな楽曲を選んで組み合わせる「nullrecords REBEL」などを展開。

エクスペリメンタルを軸にオールジャンルをセレクトした中古/新品レコード/CD他を扱う下北沢のレコードショップ。自主レーベル「conatala」ではDumb Type初期音源やPale Cocoonなどの復刻/発掘音源リリース、7FOやKiMiMiなどの新鋭現行アーティストのニューリリースまで手がける。

Rope Editionsは、ソウルにある書店兼レコードショップ。現代音楽や実験音楽、アートブックをセレクトして取り扱うほか、ライブイベントの企画や、出版物・音源の制作も行っている。

出版社・音楽レーベル。ハリー・スミス、アルバート・アイラー、コレット・マニー、齋藤徹、ECM、フリー・ジャズ、フリー・インプロヴィゼーション、フィールド・レコーディング、ソ連ジャズ、東欧ジャズ、地中海ジャズ、など。








